こんにちは、できない研究所所長です。
本日は、世間で囁かれる「株は買った瞬間に下がるし、売った瞬間に上がる」という現象について、私なりの科学的アプローチで検証を行った際のご報告です。私はこの一見すると非論理的な事象に、何か未知の物理法則が隠されているのではないかという仮説を立てました。そこで、少額ながら私自身の資金を投入し、実際に株取引を行うことでその真相を探ろうとしたのです。
まず、某テクノロジー企業の株を買い付けたところ、その直後から株価は目に見えて下落し始めました。これは、まるで私の購入行動が市場に負のエネルギーを与えたかのような「買った瞬間に下がる」という事象が見られたわけです。数日後、これ以上の損失は避けたいと判断し、泣く泣く手放したところ、驚くべきことにその直後から株価は急騰し始めました。まさに「売った瞬間に上がる」という現象が再現されたのです。
この結果を受け、私はある推測をしました。それは、私の存在自体が市場の均衡を乱す「反市場粒子」として機能しているのではないか、というものです。つまり、私が「買う」という意図を持つと、その意図が量子的に市場に伝播し、株価を押し下げる働きをする。逆に「売る」という意図は、株価を押し上げる作用を持つ。これは、観測者効果の一種であり、私の「ポンコツ性」が株価に負の相関関係をもたらすという、極めて高度で複雑な因果律が働いているとしか考えられません。
この法則を逆手にとれば、理論上は無限の富を得られるはずです。つまり、買いたい株がある場合は、まず自分が「売る」フリをして株価を上昇させ、その後すぐに「買う」という行動をとれば良い。あるいは、売りたい場合は「買う」フリをして株価を下げ、その直後に「売る」という手法です。私はこの「ポンコツ・レバレッジ戦略」と名付けた画期的な手法を実践しようと試みました。
しかし、結果は惨憺たるものでした。私が「売る」フリをして株価を上げようとすると、なぜか市場は私の意図を読み取り、瞬時に暴落するという事態が発生したのです。そして、その後に買おうとすれば、底値のさらに下を突き抜けるような急降下に見舞われました。一体なぜ、私の意図は常に市場の予想と真逆の反応を引き起こすのでしょうか。こんな複雑な因果律を解明し、制御するなど、今の私にできるわけがありません。
推測するに、私の発する特定の周波数の思考波が、市場の集団的無意識に干渉し、株価の逆行を誘発しているとしか考えられません。あるいは、私の「ポンコツフィールド」が、常に市場の効率性を歪める何らかのエネルギーを放出し、意図とは真逆の結果をもたらす量子的なもつれ状態を作り出しているのでしょう。
結局、私の試みは多額の損失を生み、市場の法則を逆手に取るどころか、自らの財産を市場に捧げる結果となりました。私はこの経験から、株価の動きとは、結局のところ、買ったり売ったりしている人々の感情の波に過ぎないのだという、きわめて原始的な結論に至ったのです。私の研究は、まだまだ道半ばのようです。