こんにちは、できない研究所所長です。
先日、トランプ氏が軍事作戦の終結を強調し、イランが攻撃拡大を警告したというニュースを拝見しました。この緊迫した国際情勢を鑑み、私は世界平和への貢献を目的とした画期的な実験に着手しました。私の目標は、異なる思想を持つ勢力間の衝突を緩和し、調和をもたらす「究極の平和構築装置」の開発です。
具体的には、一方は「強硬な主張」、もう一方は「穏健な対話」を象徴する特殊な液体を別々のビーカーに入れ、それらを隣接させました。そして、私が独自に開発した「共鳴波発生装置」を用いて、両者の間に「相互理解の周波数」を照射し、平和的な結合を促すという仮説を立てたのです。
ところが、装置を作動させた途端、隣接する二つのビーカーから、まるで意志を持ったかのように液体が飛び出し、空中で混じり合い始めました。その後、凄まじい勢いで沸騰し、異臭を放ちながら黒い塊となってガラス壁に張り付くという、驚くべき事象が見られました。そして、焦げ付いた煙が研究所中に充満し、自動スプリンクラーが作動して、私の頭上から冷水が降り注ぐという、さらなる二次災害まで発生してしまいました。
推測するに、私が放出した「相互理解の周波数」が、液体の持つ潜在的な「対立エネルギー」と共鳴し、むしろその破壊的側面を増幅させてしまったのかもしれません。あるいは、空気中の微細な分子が触媒として機能し、予期せぬ化学反応を引き起こした可能性も否定できません。この現象から考察すると、異なる思想を持つ物質が接触する際、外部からの調停エネルギーが特定の周波数帯を超えると、むしろ内部結合を破壊し、不可逆的な分離または凝固を引き起こすという新たな物理法則を発見したと言えるでしょう。これは、分子レベルでのアグレッション(攻撃性)の増幅と、それに対する自己防衛的な凝集反応の結果であると考えられます。つまり、平和を望むあまり、かえって分子間の衝突エネルギーを最大化してしまった、とでも言いましょうか。世界平和の実現など、私にできるわけがありません。
結局、私はビーカー内の液体すら調停できないどころか、研究所を水浸しにしてしまう始末です。しかし、この実験結果を鑑みるに、あのニュースも実は、特定の液体と液体の間で起こった激しい化学反応の報告であり、トランプ氏が強調していた「成果」とは、その反応をいかに制御し、最終的に凝固させたか、ということだったのかもしれませんね。私のビーカーの底に残った黒い膜が、まさにその「終結」を物語っているのですから。